相続税法の改正からこれまでの歴史までを踏まえ不動産投資を掘り下げます。

相続税率の推移と時代背景

相続税について、私達は普段ほとんど意識することはありません。
しかし、相続税の支払いは多くの方が人生の中で一度は経験するものです。
ですので、実際に相続することになってから慌てないためにも、あらかじめ予備知識を持っていなければなりません。
ここではまず、相続税率の推移とその時代背景について取り上げていきたいと思います。

 

相続税の支払いが必要なケース

喪に服す女性

相続税は、その名の通り相続をした際に発生する税金なのですが、相続税の支払いが必要になるのは「相続」をした場合に限られません。
具体的には、以下の3つのケースで相続税が課税されることになります。
・相続:故人が生前に自分の財産を誰に渡すかを決めていないケース
・遺贈:故人が生前に自分の財産を誰に渡すかを遺言書によって決めているケース
・死因贈与:故人が生前に自分の財産を誰に渡すかを契約書によって決めているケース
以上の3つは一般的には「相続」という言葉で一括りにされていますが、相続税法においてはあくまでも異なる要因として区別されています。

 

相続税率の推移

一般的にはあまり知られていませんが、相続税の税率は相続税法の改正に伴って過去に何度も改定されています。
一番近いところで言えば平成25年に改正が行われ、平成27年度1月1日以降発生の相続から適用が始まっています。
そこでまずは、この平成25年の改正が行われる前の税率を紹介します。

 

平成25年度改定以前の税率

 

所得金額1000万円以下 税率:10% 控除額:0円
所得金額3000万円以下 税率:15% 控除額:50万円
所得金額5000万円以下 税率:20% 控除額:200万円
所得金額1億円以下 税率:30% 控除額:700万円
所得金額3億円以下 税率:40% 控除額:1700万円
所得金額3億円超 税率:50% 控除額:4700万円

このように、平成25年度に改正が行われるまでは所得金額を6段階に分けて税率を定めていました。
しかし、この所得金額の分割は決して一定ではなく、6段階の前は9段階でしたし、それ以前は13段階に設定されていました。
また、それよりさらに前には14段階に設定されており、最高税率に関しては何と75%に設定されていました。
さて、ここまでは過去の法人税率を見てきましたが、次に現在の税率についても見ておきたいと思います。

 

平成25年度改定後の税率

 

所得金額1000万円以下 税率:10% 控除額:0円
所得金額3000万円以下 税率:15% 控除額:50万円
所得金額5000万円以下 税率:20% 控除額:200万円
所得金額1億円以下 税率:30% 控除額:700万円
所得金額2億円以下 税率:40% 控除額:1700万円
所得金額3億円以下 税率:45% 控除額:2700万円
所得金額6億円以下 税率:50% 控除額:4200万円
所得金額6億円超 税率:55% 控除額:7200万円

このように、現在の相続税法の下では、所得金額を8段階に分けて課税を行っています。
また、最高税率については改正前よりも5%高い数字となっています。

 

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相続税率改定の時代背景

相続税率改定の改正で何が変わる?

上記で触れた通り,日本の法人税率は平成25年に改定される以前にも、法人税法の改正に伴って度々改定されています。
一番初めは昭和63年で、それ以降は平成4年、平成6年、平成15年、平成25年と改定が重ねられてきています。
これらの改定の内、平成25年を除く全ての改定においては、最高税率は引き下げられ基礎控除額は引き上げられるという、いわゆる減税が行われています。
これを聞くと、多くの方が「どうして減税なの?」と思われるでしょうが、これには当時の時代背景が大きく影響しています。
ご記憶の方も多いと思いますが、当時の日本では地価の高騰が起こり、それに伴って相続税の負担が増加していたのです。
ところが、これではあまりにも納税者の負担が大きくなってしまうため、法人税法が改正され利率構造の緩和が図られたのです。
そして、それ以降の法人税率はすでに述べたような推移を辿りました。
しかし平成15年以降の経済状況は、それ以前に法人税率を引き下げた状況とは大きく様変わりしていきました。
簡単に言えば、デフレ下で地価と物価が下がり続け、さらにはリーマンショックや東日本大震災といった突発的な要因によって日本経済が不況のどん底に沈んでしまったのです。
そして、こうした状況を受けて行われたのが平成25年の相続税法の改正です。
この改正では、高齢者の保有する資産の若年世代への早期移転の促進、格差の固定化防止、経済全体の活性化が目標として掲げられました。
税率としては、それまでの改正とは違って「増税」という形になりました。
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不動産を使った節税は今も有効?

相続税の節約方法はいくつかのスキームがありますが、特に有名なのが「タワーマンション」を用いた節税ではないでしょうか。
こちらは、相続税の算定に使われる“路線価”の仕組みを上手く活用し、現金を圧縮しつつも同等の資産を残せる手法です。

 

路線価は道路に対して割合を設定しますので、例えばタワーマンションの1階でも50階でも算定額(割合)が変わらず、同じマンションであればより実売価格が上である高層階を選んだ方がより節約になるためです。

 

(例)路線価1㎡当たり100万円の50階建てマンション
  • 10階の場合…路線価5,000万円・実売価格6,250万円(1,250万円の節税)
  • 50階の場合…路線価5,000万円・実売価格8,000万円(3,000万円の節税)

 

なお、路線価は購入額のおおよそ80%程度となっておりますので、タワーマンションでなくアパートや一戸建て等の不動産を購入するだけでも大きな節税となります。
※こちらは“居住用・事業用”どちらでも問題ありませんので、もちろん不動産投資で購入した物件でもOKです。

 

このように、遺産を大きく圧縮したいときに不動産は非常に効果の高い節税方法と言えるでしょう。

 

当サイトでは相続に関する基礎知識から一般的な対策方法までを分かりやすく解説しておりますので、相続でお悩みの方は是非ご活用ください。